筋力アップトレーニングとは
ハリスホークのフライトトレーニングと言うと高所からの呼び戻しや長距離での呼び戻しを思い浮かべるかも知れませんが、筋力アップの為のトレーニングも存在します。
今回、フリーフライトでコントロールをきかせる為にも、筋力アップが重要であることを学びましたので、ご紹介したいと思います。
筋力アップトレーニングの種類
筋力アップにつながるトレーニングは、質の異なる運動を繰り返し行う事です。
具体的には、紐付き訓練で行ってきたスモールステップス、フリーになって最初の訓練である後追い訓練の他、今日ご紹介するジャンプアップトレーニングになります。
トレーニングの必要性
ハリスホークのフライトトレーニングでは、実は、飛行距離を伸ばすだけでは適切な筋力アップにはつながりません。
また、猛禽のフライトコントロールをしていく上で欠かせない減量ですが、不適切な減量は、猛禽の筋肉を奪っていきます。
こうしたことから、きちんとしたメニューで筋力を成長させるメニューを行う必要があるのです。
適切な筋力維持とは
適切な筋力を維持するための方法は2つで、一つは減量によって余分な脂肪を燃焼させて筋肉だけを残すことです。
そしてもう一つは、残った筋肉を鍛える事で成長させ、筋力を向上、維持していく事なのです。
筋肉が落ち過ぎた結果に起こるのは
適切な肉色を維持できず、体重ばかりを下げ過ぎるとハリスホークは空を飛ぶことが出来なくなります。
これは、肉色、すなわち胸筋が下がり過ぎた事によって翼を羽ばたかせる筋肉が無くなってしまうからです。
このような状態のハリスは、既に脂肪を燃焼しつくし、筋肉を消費して体を動かしているため、命の危険にさらされている恐れがあるので、早急に対処が必要になります。
筋力アップトレーニングのタイミング
一般に、フリーにしたばかりのハリスホークは筋力が弱いと言われています。
その為、はじめてのフリーでは、気流に流されてロストをするとも言われていますので、筋力アップトレーニングは、紐付きトレーニングの頃からしっかり入れておきましょう。
筋力アップに最適なジャンプアップ
ジャンプアップは、低い位置から2メートル位高い位置でグローブに呼び戻す訓練のことを言います。
斜め上に2メートル程度飛び上がる訓練は、結構な負荷が掛かるのですが、ハリスホークにとっては、フライトをするよりも断然反応が良く、満腹状態でも余裕で食いつきますので、鳥屋明けの訓練にも最適です。
私は雨や風が強く、フライトできない日などは好んでジャンプアップやスモールスッテプスを行います。
最初の内は、使役者は餌を多用して訓練を行いますが、最終的には餌を持たないグローブにもジャンプアップで戻るようにします。
用意する物と準備
- 脚立(筋力がついたら脚立の高さから行っても良い)
- ハリスホークがとまることが出来る物(植木鉢やバケツ)
- 鉢底の形に合わせてカットした人工芝(両面テープで植木鉢やバケツの底に貼る)
手順1:右側の足元に台を配置してハリスを下す

台には折り畳みバケツを使用
ハリスを据えて、使役者の右側に台(バケツ)を置いて立ちます。

ハリスが警戒している時は無理に高い場所から降ろさない
台の上に餌を置いてハリスを下します。ハリスが警戒して降りないときは、台の近くから上に乗るように誘導します。
手順2:高い位置でハリスを呼ぶ
ハリスが下に置いた餌を食べてる間に、使役者は右に90℃回転し、グローブに次の肉片を準備します。

体を右に90℃回転して、ハリスがとまれるようにする
ハリスを呼ぶと下から上へジャンプしますので、餌を食べている間に、使役者は体の向きを元に戻し(左に90℃回転)ます。

ほぼ垂直でもジャンプする
手順3:台に餌を落としハリスを下す
次の肉片を台に落として、ハリスを台に下します。

さっきよりも高い位置で移るように誘導
ハリスが下りる事に慣れていない場合は、徐々に上下距離を伸ばして移るように誘導する事を繰り返します。すると、徐々に慣れて高さを出しても、餌に反応するようになります。
慣れてくると脚立の高さからでも、ハリスが台の上に下りるようになります。
手順4:餌が見えないグローブに来る
条件反射的に行動できるようになったら、左手に握る餌をハリスから見えないように把持します。
また、台に餌を放る頻度も減らしていき、左手に餌を置く頻度を減らします。この場合でも、餌箱から右手で取り出す動作はハリスにわかるようにします。
グローブに条件反射的に乗れるようにする事が重要です。

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