お勧めはハリスホークの若
「鷹」について最も身近に見ることが出来るのは、テレビで紹介される『鷹匠による害鳥駆除』かもしれません。或いは実際に伝統文化の継承として行われるイベントを見たと言う方も少なくないでしょう。
いずれにせよ、あの凛々しく大きな鳥が雄大な空へと放たれながら、合図をすれば迷うことなくこの手に戻るその雄姿は、圧巻としか言いようがありません。
鷹でありながら「空飛ぶ犬」と称されるのはハリスホークです。
ハリスホークとは
ハリスホークは猛禽類のうちタカ目タカ科に属する種類で、もう一つの呼び名を「モモアカノスリ」と言います。
ハリスホークと言うよりも「ノスリの仲間」と言った方がわかる方もいるかもしれません。これは、タカとノスリは厳密には区別されているものだからです。
海外では、一般的に区別されているタカとノスリですが、国内ではハリスホークは普通タカとして流通しています。
タカ目タカ科で別名ノスリ

ノスリとは、野をスレスレに飛ぶからつけられた
「ノスリ」とは、『野をすれすれに飛ぶ』ことから名づけられたものですが、ハリスがモモアカノスリと言われるのは、モモ(足)が赤いことからです。

ハリス:モモが赤いことからモモアカノスリ
こうした形態から名づけられたものは多く、尾が赤いことからアカオノスリ(レッドテールホーク)、(雌で)背が赤いことからつけられたセアカノスリなどがいます。
ハリスホークの魅力
ハリスホークは、先ほどもご紹介したように『空飛ぶ犬』と言われるほど、飼い主に懐きます。それはハリスが、他の鷹にはない習性があるからです。
使役者を仲間とみなす
一般に鷹は狩りを行う際には単独で行うと言われています。
ですが、ハリスホークだけは群れで狩りを行う為、使役者を仲間とみなし、共に行動する事が出来るのです。
ハリスが初心者でも扱いやすいと言われる所以が、こうした習性によるものですが、他にも特徴があります。
幼鳥時にはアヒル寝姿も

生後6か月:アヒル寝のハリスホーク
生後6か月くらい~1歳くらいまでは幼鳥特有のアヒル寝姿が見られます。この姿は何とも愛くるしいものです。
飼育場所を選ばない
鷹部屋を用意しなくても、部屋の片隅でパーチを置いて係留して飼育する事も可能です。
難点は羽根や、特に粉が舞い落ちる事ですので掃除は念入りにした方が良いかと思います。
ただ、どのような飼育環境であったとしても、将来フリーフライトを楽しむのであれば、毎日のフライトトレーニングは必要になります。
お勧めするのはハリスの雄で若
初めてのお迎えでは通常ハリスの雄を勧められます。
雌は雄より一回り大きく狩りもうまいと言われていますが、その分初心者には扱いにくいそうです。
若と言われる時期は雛から幼鳥で、羽根には縞模様があるのが特徴です。

幼鳥(6か月頃)
生後4か月頃にはひとり餌になり4~5か月でフライトトレーニングもできる頃です。価格は調教の入り具合で異なり、訓練が進むほど高くなります。
私は、紐付きのフライトトレーニングをしている頃のハリスの雄を購入しました。
雛は避けるべき
雛でのお迎えは、初心者は避けた方が良いかもしれません。
猛禽類に関わらず、コンパニオンバードにも共通するのは、ひとり餌にする時期を逃すと、呼び癖がつくことですが、原因の多くは、飼い主の甘やかしです。
飼い主を呼びつける呼び鳴きが定着すると、ハリスの鳴き声やコンパニオンバードの鳴き声は、結構な騒音になるかと思います。
その為、お店でひとり餌になってから、少なくとも『据え』が入った子のお迎えをするのが一般的かもしれません。

3歳 現在縞模様はない


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